2015.5.21 / E.N / Notes
ディスプレイの色と印刷した色は違う? - 色の基本 -
こんにちは、デザイナーの中田です。
今回はデザインのお仕事をしていると必ず乗り越えなければならない問題、「色」についてのお話です。
はじめに
突然ですが、皆さんはデジカメで撮った写真をプリンターで印刷したときに、「画面で見てたときより色がくすんでる!」なんて思ったことはありませんか?
これはディスプレイで見ている色と、印刷した色の、色の再現方法の違いによって起こる現象なんです。
色の基礎
色には「光の3原色(RGB)」と、「色材の3原色(CMY)」があります。

☆「RGB」とは
赤(Reb)・緑(Green)・青(Blue)の「光の3原色」を利用した色の再現方法です。
色を重ねれば重ねるほど、光量が増して鮮やかで明るい色になり、数値が大きいほど白色に近づいていきます。主にパソコンやテレビ、スマートフォンなどのディスプレイに使用されています。
赤(Reb)・緑(Green)・青(Blue)の「光の3原色」を利用した色の再現方法です。
色を重ねれば重ねるほど、光量が増して鮮やかで明るい色になり、数値が大きいほど白色に近づいていきます。主にパソコンやテレビ、スマートフォンなどのディスプレイに使用されています。
☆「CMY」とは
シアン(Cyan)・マゼンタ(Magenta)・イエロー(Yellow)の「色材の3原色」を利用した再現方法です。
混ぜれば混ぜるほど濁った灰色に近づいていきます。ただ、CMYだけでは純粋な黒が再現できないため、印刷では黒(Key Plate) のインクを加えた4色(CMYK)で全ての色を再現しています。(黒にはCMYを混ぜた、より真っ黒に近いリッチブラックという再現方法もあります。)
皆さんが街でよく見かける、ポスターやチラシなどの印刷物などに使用されています。
シアン(Cyan)・マゼンタ(Magenta)・イエロー(Yellow)の「色材の3原色」を利用した再現方法です。
混ぜれば混ぜるほど濁った灰色に近づいていきます。ただ、CMYだけでは純粋な黒が再現できないため、印刷では黒(Key Plate) のインクを加えた4色(CMYK)で全ての色を再現しています。(黒にはCMYを混ぜた、より真っ黒に近いリッチブラックという再現方法もあります。)
皆さんが街でよく見かける、ポスターやチラシなどの印刷物などに使用されています。
なぜ、写真の色がくすんでしまうの?

上の写真を見るとわかりやすいですが、「RGB」は空の色が鮮やかなのに対し、「CMYK」は色がくすんでしまっています。
「RGB」と「CMYK」では、「色域」がそれぞれ違います。
「RGB」は色域が広く、光を利用した色鮮やかな再現ができますが、「CMYK」はインクを重ねていくのでRGBよりも色域が狭く、鮮やかさも劣ります。
なのでデジカメで撮影した写真は、ディスプレイ(RGB)では鮮やかに見えますが、実際に印刷するときにRGBの近似色のCMYKへ色を置き換えて印刷するため、画面よりも写真がくすんで見えてしまうのです。
さいごに
なぜ色がくすんでしまうのか、なんとなく理解していただけましたか?
最近は家庭用プリンターでも10色以上(!)のインクが使えたり、特に何もしなくても綺麗に印刷できたりしますが、基礎知識があると何かと応用も利くので、頭の隅にでも入れておいてもらえるといいと思います!
今回は紹介できませんでしたが、この他にも「特色」という印刷方法もあるので、また次回詳しくご紹介したいと思います。